
身近な地域の歴史講座
土佐清水市内の歴史資源にスポットを当て、専門家による講演やフィールドワークを行う講座です。ふるさとへの誇りや愛着につなげることを目的に、2017年度から開催しています。
これまでの講座
2025年3月22日開催
講師
松田直則さん
(高知県立歴史民俗資料館副館長・新土佐清水市史編集委員)
演題
「一条氏と以南の城郭」
講演・加久見地区山城のフィールドワーク

『新土佐清水市史』(2024年3月発行)で、中世城郭の調査・執筆を担当した松田直則さんを講師にお招きしました。講演「一条氏と以南の城郭」では、一条氏と姻戚関係のあった中世豪族・加久見氏の世界観や新市史調査の成果などを解説。悉皆調査した城跡を5類型に分類し、その特徴も話してくださいました。加久見地区でのフィールドワークでは、大規模な拠点的城郭であった下城跡を訪れ、受講者は歴史の息吹を感じながら築城技術の特徴などについて学びを深めました。
2023年3月18日開催
講師
出原恵三さん
(戦争遺跡保存全国ネットワーク共同代表・新土佐清水市史編集委員)
演題
「呉海軍警備隊 足摺基地跡を巡る」
足摺岬地区戦争遺跡のフィールドワーク

足摺山の通称「天狗山」には多くの戦争遺跡が残り、その歴史にふれるためフィールドワークを行いました。講師として、2024年3月発行予定の『新土佐清水市史』で戦争遺跡の調査・執筆を担当する出 原恵三さんをお招きしました。出原さんは現在の足摺岬園地の「海軍望楼」(船の見張りや艦船との無線中継)や、山中のレーダー基地跡について解説してくださいました。平和の尊さを静かに語りかける戦争遺跡。20名が身近な歴史について学びを深めました。この講座の様子は高知新聞で紹介されました。
2021年2月6日開催
講師
松田直則さん
(高知県立埋蔵文化財センター所長・新土佐清水市史編集委員)
演題
「土佐の山城 ~土佐清水編~」
講演・大岐地区山城のフィールドワーク

土佐清水市内には歴史的価値のある文化遺産が多く存在します。今回は「中世の山城」をテーマに、2024年3月発行予定の『新土佐清水市史』で調査・執筆を担当している松田直則さんを講師にお招きしました。大岐城跡・本奈路城跡は、それぞれ主郭級の規模である城が連結して一つの城を成す「一城別郭」であることが紹介されました。また、大岐城跡の高い「土塁」(削り取った土で盛り上げた土壁)や削られて平らになった空間である「曲輪」の広さ、敵の侵入路を防ぐために尾根を断ち切った「堀切」と呼ばれる深い堀など、松田さんはこの城の特徴である防御法を解説。受講者は当時の攻防や、城主・大岐氏の力の大きさなど、動乱の時代に想像を巡らせました。豪族が支配した時代の城の構造や役割について学んだこの講座の様子は、翌日の高知新聞で紹介されました。
2024年3月23日開催
講師
出原恵三さん
(元高知県立埋蔵文化財センター調査班長・新土佐清水市史編集委員)
演題
「土佐清水のあけぼの ~先史時代の土佐清水、新市史編纂に関わって見えてきたこと~」

『新土佐清水市史』(2024年3月発行)で、考古分野を執筆した出原恵三さんを講師にお招きし、「土佐清水のあけぼの ~先史時代の土佐清水、新市史編纂に関わって見えてきたこと~」と題し、ご講演いただきました。出原さんは先人達の躍動的な営みや市内遺跡の特徴 などについて語り、受講者はキラリと光る身近な歴史について学びを深めました。
2022年3月27日開催
講師
松田直則さん
(高知県立埋蔵文化財センター所長・新土佐清水市史編集委員)
演題
「土佐清水の山城 ~調査からみえてきたもの~」
講演・市野々地区山城のフィールドワーク

山城講座の第2弾として行いました。講師の松田直則さんは『新土佐清水市史』にあたり調査した市内20の中世城郭の特徴のほか、市野々城跡には3本の連続堀切が構築されていることなどを解説し、受講者は山中に眠る歴史の息吹を感じていました。
